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2557.報道比較2016.3.26

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しっかりしない大人に、未来の大人たちはどれだけ失望しているだろう?オリンピックを仕切れなかった次は、大学受験を破滅に追いやっている。

朝日新聞・社説
大学入試改革 理念倒れは避けよ

大学入試センター試験にかわる「大学入学希望者学力評価テスト」をめぐり、具体策を検討していた文部科学省の有識者会議が最終報告をまとめた。新テストの議論は、政府の教育再生実行会議から始まり、文科相の諮問機関の中央教育審議会、そして有識者会議へと4年がかりで続けられてきた。にもかかわらず、検討すべき課題がなお多く残されている。理念倒れではいけない。何ができ、何ができないかを見極め、可能なことを着実に進めてほしい。受験生や高校、大学を振り回す結果は避けるべきだ。そもそも教育再生実行会議が目指したのは、新テストを資格試験のように複数回用意して選んで受けられるようにし、多面的な選抜は各大学の個別試験が担うという全体図だった。最終報告は、その案も捨てていない。ふくれあがる新テストに実現性はあるのか。個別試験と、どう役割を分担するのか。早急に詰めてもらいたい、としている。

日本経済新聞・社説
大学入試「新テスト」は練り直しが必要だ

「最終報告」なのに曖昧な内容である。大学入試センター試験に代わる新たな共通テストについて、文部科学省の「高大接続システム改革会議」がまとめた案のことだ。記述式試験の導入にこだわるあまり、当初とは改革の方向がずれているのではないか。数十万人が受けるテストで、限られた期間に答案を公平に採点できるのか、質の高い問題作成を毎年続けられるか。そんな疑問が噴き出し、文科省もいちいち対応に追われてきた。そこで出てきたのが、マークシート式と「記述式」の試験日程を切り離す、採点は民間委託や人工知能(AI)の活用でしのぐ、といったアイデアだ。こうした案は最終報告にも盛り込まれたが、具体的な手立ては示せていない。「記述式」にこだわったため、身動きが取れなくなっているのではないか。大学入試改革は教育全体への影響が極めて大きい。それだけに曖昧な部分を残したままの見切り発車は許されまい。スケジュールの再設定も含め、具体策の練り直しを考えるべきである、としている。

読売新聞・社説
大学入試改革 高校教育の質向上を促したい

現行の大学入試センター試験に代わり、2020年度から実施される予定の新テストに関して、文部科学省の有識者会議が最終報告をまとめた。マークシート式では、グラフや資料から情報を読み解き、選択肢の中から複数の正答を選ぶ。思考の筋道を文章で書かせる記述式問題を導入する。英語では「書く」「話す」能力も評価する。記述式の採点に要する時間を考慮し、マークシート式と分離して試験を実施する案も盛り込まれた。ただ、記述式の試験を前倒しすると、学校行事と重なるとして、高校側が難色を示している。英語の試験では、タブレット型端末などに音声を吹き込む方式を検討するという。だが、現在のセンター試験でもリスニングで毎年のように機器のトラブルが起きている。実施の環境を整えられるのか、不安が残る。最終報告には、高校生の基礎学力を測る「高等学校基礎学力テスト」を19年度から試行することも明記された。結果は当面、各高校が指導の改善に生かす、としている。

いま、中学高校生も含めて、日本国民全員の疑念は「これはオリンピック以上の不始末になる」。文部科学省は、厚生労働省なみにひどい組織になりつつある。
プロジェクト・マネージメントに関わった立場の人なら知っている。「失敗するプロジェクトは、はじまりから失敗している」が、現実になりつつある。今のままでは、永遠に実行されない失敗の改革になるか、無理に進めて破滅的な被害を起こして年金解体並みの組織改編を文科省に望む結末に至るだろう。これでは、高校に改善を指導しているつもりの文科省が、大迷惑をまき散らしている。
責任者不在。現場体験ゼロ。そのふたつが大いなる問題だ。オリンピックで学んだと思っていたが、まったく懲りていない。大きな改革には、小さな成功を積み重ねる必要があるが、むしろ小さな失敗を繰り返しているようだ。やり直す、止めるならいまだ。

毎日新聞・社説
北海道新幹線 生かす知恵が問われる

1973年11月の整備計画で北海道新幹線が正式決定されてから、43年目にして、新青森-新函館北斗間がきょう開業する。肝心なのは、新幹線の生かし方である。函館は札幌より仙台の方が列車の所要時間で近くなる。例えば、海外からの観光客を東北の空港で受け入れ、そこから新幹線で函館に移動してもらうなど、東北・道南を一体化した観光に潜在需要がありはしないか。柔軟な発想で魅力を発掘し、国内外に積極発信したい。問題は、北海道新幹線の意義がフルに発揮される札幌までの延伸に時間がかかることだ。北海道に限らず、常に政治の力学に左右されてきた整備新幹線である。全国くまなく新幹線を走らせたい。だが巨額の資金がかかる。ということで、時間をかけ、全ルート一様に少しずつ延ばしていく方式をとった。そうした選択と集中を政治家、行政、そして国民が容認できるか。新幹線開業の向こう側にある問いにも、目を向ける必要がある、としている。

政治が先で、つくることが決まっている道路、鉄道、飛行場。その時点で成功の確率は半分とは言えないだろうか?幸運か、見えないニーズが掘り起こされなければ、成功しない。成功するために、さらに投資が必要。いまの時代に合っているとは思えない。
毎日の提案にも無理が見える。仙台の空港が国際化するとは聞いたこともないし、これでは函館より仙台が発展するプランだ。いまからニーズをつくると思っている時点で、すでに失敗だ。公共事業は必要だと思うし、景気対策のため、地方復興のための投資は必要に応じて賛成できるが、それは、後でニーズを探すような事業ではないはずだ。必ずあるニーズ、すでにあるニーズに応える公共事業にして欲しい。

産経新聞・社説
民進党の結党 名前以外に何が変わった

結党大会を開く以上、民主党を母体とする新党がどう生まれ変わったのかを強くアピールする機会とすべきだろう。それなのに、名称以外に特段の目新しさがあるとは考えにくい。野党第一党として政権の受け皿となる気構えが、どこまであるかも疑わしい。「自由」「共生」「未来への責任」を理念に据えた。それに基づき重要政策をどのように打ち立て、巨大与党との論戦に挑むのか。そこが見えないのだ。巨大与党に対抗するためとはいえ、共産党を含む他の野党との共闘を探る姿勢は、反対を唱えるだけの無責任野党に堕する恐れが大きい。結党にあたり、改めて明確にしておくべき路線問題そのものであると指摘しておきたい、としている。

同意見だが、明日の本番を待って、結果を論じた方がいいだろう。国民の期待値もそんなものだ。あえて社説を割くほとでもない。

人民網日本語版
北京の生活の質は世界で中レベル 渋滞、大気質の改善が待たれる (2016.3.25)

北京の住み心地の良さは国際大都市と比べるとどれほどの水準なのだろう?同市統計局モニタリング・評価処の趙桂林・処長によると、英国や米国の世界的に認められている世界の都市の住み心地の良さと生活の質調査・評価では、北京の住み心地の良さは、中レベルとなっている。北京市経済社会調査総隊の魏小真・総隊長は、「第12次五カ年計画期間中、北京の生活の質指数は5.3ポイント上昇し、総指数への寄与率が最大の28%だった。市民は、鉄道交通が一層便利なり、映画館や文化館、博物館が増え、高齢者ケア施設などの建設も加速していることを実感している」と強調する。一方で、「評価結果を見ると、国際的に一流の住み心地の良い都市建設の一部の分野はまだ改善が必要。まず、交通渋滞は継続的に改善しなければならない。近年、北京は公共交通や道路網の建設に力を入れているが、市内の道路は朝と夜のラッシュ時間帯になると、渋滞指数が依然高いままで、その混雑は深刻。また、東京やロンドンなどの国際大都市と比べて、北京市内の鉄道交通網の密度は明。らかに低い」と指摘している。また、大気の質の継続した改善も必要。微小粒子状物質PM2.5の年間平均濃度はここ数年、低下を続けているものの、現在依然中国の基準値を超えている。そして、水資源の不足が明らかで、北京市民一人当たりの水資源量は、国際的な水分ストレス指数の15%以下となっている。、としている。

少し興味があって北京晨報を覗いてみたが、記事にある資料は発見できなかった。北京の住みやすさは中レベルが、他の都市の半分の快適さという意味なのか、全体の平均程度と考えるかによって、感覚はまったく異なる。行ったことがない身としては、現状を知りたい。ただ…行きたいと思ったことはゼロだ。上海を一度見ただけで、もう十分と思った。理由の一番のポイントは、インターネットが使いにくいことだ。特に外国人にとっては。中国にとっては当たり前の国家ファイアーウォールは、外国人渡航者には堪え難い。

Wall Street Journal
米企業利益率の低下、株価は影響逃れられるか (2016.3.26)

米商務省は25日、2015年10-12月期の米企業利益を公表したが、好調と呼べるものではなかった。税引き後の総利益は前年同期比15%減と、各企業の情報に基づいて投資家が想定していた水準をはるかに下回った。ファクトセットによると、10-12月期のS&P500種指数構成企業の1株当たり利益は、再編費用や株式報酬を除くプロフォーマ・ベースで3.6%減となっていた。この利益率指標の低下にはエネルギー企業の大幅赤字が反映されているが、それだけが要因ではない。まず、原油価格が急落する約1年前には利益率のピークがきていた。そして、商務省の統計ではエネルギー以外の業界の税引き前利益(税引き後利益は非公表)も低調だった。一方、労働者にとっては状況が上向きつつある。10-12月期の従業員給与は対GDP比53.6%と、前年の52.8%から上昇した。50年平均の55.8%は依然として下回っているが、今後も上昇が続く可能性はある。世界的な環境が改善しても、利益率はさらに圧迫されかねない。利益の回復はあまり期待できなさそうだ、としている。

世界の経済は、どこも中央銀行の支援のおかげで、株価が上がっていただけという現実が、また顕著になってきた。FRBの利上げ先送りで息を吹き返したニューヨークの株価だが、賞賛される利益、経営、製品やサービスが背景となった上昇は、すでに昨年から減っている。起業がドル安を求めはじめるのを見ると、アメリカも追いつめられていると感じる。
日本を含めた他の国は、さらに危うい。日本で業績で上がった株価、ヒットしたサービスはあっただろうか?アベノミクスと言いはじめた3年前から探しても、私にはイメージできない。
量的緩和の源泉は、中央銀行の判断だけだ。キャッシュが湧いてくる方が有益だと思えるなら、彼らにはそれをやる権利がある。いよいよその手段が追いつめられた時、マーケットは財政出動を求めはじめている。この源泉は?税金か国債だ。この一線を越えはじめる時、さらに未来は暗くなる。この一手にもっとも近いのは、日本だろう。

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