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2521.報道比較2016.2.18

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通貨のバーゲン・セールは、いつまでつづくだろうか?最初にマーケットに敗北を認めるのは?おそらく中国だろう。

Financial Times
人民元安に賭ける投資家、重要なのはタイミング (2016.2.10)

2月初めにゴールドマン・サックスが開いたマクロ・コンファレンスの会場の片隅で、顧客であるヘッジファンドの社員とゴールドマンのトレーダーたちが人民元相場について意見交換をしていた。現在は1ドル=約6.57人民元だが、これが同8人民元に下がるまでどれぐらい時間がかかりそうか、というテーマだ。中国の銀行は法人顧客に対し、顧客が今年受け取るドルは前年よりも減る見通しだと伝えている。金利がいよいよ高くなるドル建ての借り入れを返済するためのドルについても同様だという。中国の外貨準備高は1月だけで995億ドル減少した。2014年6月のピークから累計で7700億ドル減った計算だ。昨年12月の実績と合わせれば、2カ月間で2074億ドルが流出したことになる。人民元の描く軌道は、中国の国境を大きく越えたところにまで影響を及ぼす。人民元の弱さは、日銀がマイナス金利導入を決断した1つの要因だったと言える。その過程で円が一時的に下落した。昔は、中央銀行は最後まで自国通貨の下落を望まない存在だった。それが今では、通貨安の最大の応援団のように見える。また、貯蓄から生じる所得の減少に沿って生活水準が低下した人々にかかるコストなど気にしてもいない、としている。

資金とタイミングが合致すれば、私も人民元ショートに合流したい。リスクをどう回避するか。そこに答えが出ないので、投資資金を準備するのも先延ばしになる。そんなことをしているうちに、どこかで大きな穴が空いてせっかくのチャンスを逃すのではないかと様子を見ている。
どの国も通貨安に誘導したいと望む時、マーケットはその逆に相手を追いやって儲ける。まだ人民元に対して中国政府は本音を言わないが、どこかで人民元の安値誘導を「誤りだった」と巻き戻したがるのではないだろうか。だが、もう戻らない。マーケットは、弱みを見たら、必ず付け込む。
ヨーロッパも日本も、気をつけた方がいい。いまはバーゲンをしているつもりだろうが、やがて、どれだけ安くしても欲しがられなくなった時、高値が良かったと願うに違いない。だがその時、二度と価値は戻らない。

Wall Street Journal
FOMC議事録:経済見通しへの不透明感深める (2016.2.18)

2月初めにゴールドマン・サックスが開いたマクロ・コンファレンスの会場の片隅で、顧客であるヘッジファンドの社員とゴールドマンのトレーダーたちが人民元相場について意見交換をしていた。現在は1ドル=約6.57人民元だが、これが同8人民元に下がるまでどれぐらい時間がかかりそうか、というテーマだ。中国の銀行は法人顧客に対し、顧客が今年受け取るドルは前年よりも減る見通しだと伝えている。金利がいよいよ高くなるドル建ての借り入れを返済するためのドルについても同様だという。中国の外貨準備高は1月だけで995億ドル減少した。2014年6月のピークから累計で7700億ドル減った計算だ。昨年12月の実績と合わせれば、2カ月間で2074億ドルが流出したことになる。人民元の描く軌道は、中国の国境を大きく越えたところにまで影響を及ぼす。人民元の弱さは、日銀がマイナス金利導入を決断した1つの要因だったと言える。その過程で円が一時的に下落した。昔は、中央銀行は最後まで自国通貨の下落を望まない存在だった。それが今では、通貨安の最大の応援団のように見える。また、貯蓄から生じる所得の減少に沿って生活水準が低下した人々にかかるコストなど気にしてもいない、としている。

アメリカの用心は、このところ観測気球のような発言を繰り返して様子を見ていると感じている。大幅な株価下落を演じたのは中国と日本。アメリカはそこまでの下落を示していないが、明日は我が身と身構えている。その感覚が、どれくらいのものなのか、FRBは知りたがっている。つまり、自信を持っていない。それは、素直に危険だ。番人であるはずの役目の人たちが、状況を読めずに思い悩んでいる。通常は、そんなことをしている途中に、予想していなかった災難が訪れる。今回のFRBはどうだろう?

朝日新聞・社説
鞆の浦 景観重視の先例に

広島県福山市の景勝地・鞆の浦の一部を埋め立て、橋を架ける計画を県が完全撤回した。広島県が埋め立て架橋計画をまとめたのは83年。反対する地元住民らは訴訟で対抗した。一審の広島地裁は09年10月、「鞆の浦の景観は、国民の財産ともいうべき公益だ」として、計画を差し止めた。それから6年余り、控訴していた県と住民側が訴訟終結で合意に達した。景観保護を前面に掲げた住民運動が「動き出したら止まらない」と言われる公共事業を頓挫に追い込んだ。画期的な一例になったといえる。景観と利便性向上の要請がぶつかる事態は今後もさまざまな地域で起きうる。「失ってはならない景観」について地域全体で認識を共有したうえで、どこまで変えるかは、住民の意見をもとに詰めていく。そういう丁寧な合意形成が欠かせない、としている。

ここ数日、朝日が政治から距離を置いている。いい傾向だ。だが、できれば選ぶトピックは選別して欲しい。全国紙としての興味に応えて欲しい。
景観というものの価値に結果が出るには、ずいぶん長い時間を要する。最初から景観に価値があれば、開発という案さえ出てこない。そういう案が出るということは、作り替えることに理解が得られると思える場所だったのだろう。その地が価値に、未来を通して価値があるのか。裁判で争えることなのだろうか?悩ましい。だが、自治体が選挙で選ばれたことだけを盾に、計画を強行できる時代は、もう終わったようだ。それは、都道府県でも、苦にでもそうだ。沖縄にずいぶんと強権的なことをしているが、安全保障とアメリカがなければ、国は簡単に強硬な意見を押し付けることはできなかったのではないだろうか。
それは一方で、進化、発展への歩みを、情緒と感情で抑止することにもなり得る。裁判所も、住民も、どうやら資産価値を定量的に計った様子はない。感覚で、未来を予測する。それは、おみくじや占いに未来を委ねるのに似ている。
できれば、もう少し論理的な結論の導き方が、お互いにないだろうか?だから6年も裁判に時間を要する。その時間が、私にはとてももったいなく思える。

毎日新聞・社説
司法と住民 地域間格差をなくそう

中規模の都市を中心に配置されている裁判所支部の活用を拡大することが、最高裁と日本弁護士連合会の協議で決まった。主に県庁所在地都市に置かれている地方裁判所・家庭裁判所の本庁50カ所以外に、全国には203カ所の支部がある。だが、裁判官が常駐していなかったり、扱える事件が限定されていたりするため、住民にとって利用しづらいのが現状だ。今回、最高裁と日弁連の協議で決まったのが、労働審判の実施支部拡大だ。本庁以外は、2支部でしか実施されていないが、来年4月から新たに3支部を加える方向だ。労働審判は、解雇や賃金の未払いなどの労働紛争が対象で、裁判官1人と労働問題に詳しい一般人2人が調停と審判に携わる制度だ。審理は迅速で解決案に異議があれば訴訟に移行するが、約8割の事件が3カ月以内に解決している。使い勝手の良さが評価され、2006年の制度導入以来、利用件数は増え続け、申し立ては年間3000件を超える。市民にとって切実な司法による紛争解決の手段については、今後もさらなる充実を図ってもらいたい、としている。

前述の朝日に通じる。時間的価値を考えて、人は争いの結末を求める。争って結論が出るまでの労力が、失う損失に見合わなければ、紛争は起きることもなく消える。これはロジカルだが、一方で残酷だ。泣き寝入りが埋没する。そのストレスと、軽微なら許される悪が社会にはびこる。軽微な紛争こそ、第三者が入って早めに解決すれば、刑事事件に発展するような芽も摘める。生産性を上げること、スピードを上げることは、やはりどんなことでも重要だ。

日本経済新聞・社説
革新を怠った米ヤフーの経営が示すもの

米ヤフーの経営不振が深刻化している。2015年は赤字決算となり、人員カットや拠点の閉鎖によるコスト削減を迫られた。それでも一部の投資家は納得せず、さらなるリストラを求める。今後、中核事業の売却などに発展する可能性がある。どれだけ大きな成功を収めても、経営革新に取り組む手を緩めれば競争力を失う。インターネットサービスの草分けであるヤフーの失速はそうした現実を示している。業種を問わず、企業経営者は肝に銘じなければならない。ヤフーに代わりネット業界をけん引してきたのは、検索技術を磨いた米グーグルだ。昨年には持ち株会社体制になり、自動運転や医療などの新事業に励む。時価総額は米アップルと首位を争う高い水準にある。将来を見すえた投資に積極的な姿勢が組織の活力になっている。先を見通すのが難しいからこそ、経営者は強力なリーダーシップを問われる。成功に安住しない企業風土づくりも怠れない、としている。

なぜ、ヤフーを今さら?日本はまだヤフーなのだろうか?とっくに時代に取り残されている。ファイナンス、fliker、(閉鎖された)Pipes…ツボはよく、メディアとしての価値はありそうだが、MarissaがGoogleを飛び出してまでしたかったのは何なのか、未だに見えない。そんな話題をなぜいま日経が?日本のITセンスが判る気がする。

産経新聞・社説
慰安婦問題 世界に向け事実の発信を

国連欧州本部で開かれた女子差別撤廃委員会で日本政府は慰安婦の「強制連行」に根拠がないことを説明した。国連の場で明確に述べた意義は大きい。事実による対外発信を躊躇なく続けたい。政府代表として出席した杉山晋輔外務審議官は日本政府の調査で軍や官憲による強制連行を示す証拠はなかったと明言した。外務省がようやく重い腰をあげた形だが、この間、日本の主張は理解されてこなかった。韓国外務省は「昨年末の合意の精神を損なう言動を控えるよう再び求める」と、最終解決をうたった日韓合意にふれて日本を牽制している。しかし、国際社会で互いに非難し合わないことと、捏造を正す事実の発信とは別問題だ。慰安婦問題などで事実をねじ曲げ、蒸し返し、日本をおとしめてきたのは韓国側である。事実に目をつぶることは両国の長期的な信頼関係につながらない、としている。

読売新聞・社説
米ASEAN 南シナ海での狼藉に警告した

オバマ米大統領が東南アジア諸国連合(ASEAN)10か国の首脳を招き、米国で初めて会議を開催した。共同声明では、南シナ海を念頭に「航行の自由」の確保や非軍事化、行動の自制を通じて、海洋の安全を維持する重要性が明記された。名指しは避けたが、中国の狼藉への警告を意味している。パラセル(西沙)諸島で中国が実効支配する島には、新型の地対空ミサイルとレーダーシステムが配備されたとも報じられた。中国は、米国を南シナ海の「域外国」と位置づけ、介入を拒んでいる。米国の影響力を排除すれば、海洋権益を既成事実化できると高をくくっているのだろう。首脳会議では、日米など12か国による環太平洋経済連携協定(TPP)についても話し合われた。オバマ氏は、シンガポールなど4か国の参加を歓迎し、インドネシア、タイなど残る6か国の参加に向けた支援を表明した。高い水準の貿易・投資ルールを適用するTPPの拡大は、経済面でも覇権的行動をとる中国への牽制になる。ASEANからの参加国の増加は、日本の貿易活性化にもつながろう、としている。

正論なのだろうが、私にはヘイト・スピーチと同程度の主張にしか聞こえない。相手がいることは、相手の戦略が見えなければ動かない。感情をぶつけるだけの主張なら、しない方がいい。

人民網日本語版
朝鮮半島問題における米国の思考には問題がある (2016.2.17)

最近、朝鮮半島情勢は目まぐるしく変化し、危険がにわかに増している。1つには、朝鮮が世界各国の強い反対を顧みず再び核実験を行い、さらに弾道ミサイル技術を使って発射を行ったことで、これは国連安保理の禁令への重大な違反だ。これに対して国連は朝鮮半島情勢の安定を維持するため、引き続き対朝制裁の強化を協議している。もう1つには、米国が朝鮮による新たな核実験と衛星発射を口実に、ミサイル防衛(MD)システム「THAAD」を朝鮮半島に持ち込む可能性があることで、これは地域の安全保障情勢を一層複雑化させる。米国のする事なす事を見ると、朝鮮半島問題における思考にいささか問題があると感じる。
その一、冷戦思考。その二、自国の目的を持ち込む。その三、自己矛盾。
「THAAD」の能力は朝鮮に対する防御の必要性を遥かに超える。「THAAD」を韓国に持ち込めば、中国の戦略安全に直接影響し、北東アジアとアジア太平洋の均衡を崩すのは確実であり、さらに大きな範囲での戦略再均衡競争を招く恐れがある。米国のこの行動は「その野心は誰もが知っている」だと言えよう。米国に厳しく警告できるのは、朝鮮半島問題の扱いが不適切なら、アジア太平洋の平和・安定に無益なだけでなく、自国の願望と甘い夢を実現することも不可能だということだ。、としている。

中国がアメリカとの関係より北朝鮮の関係を優先する主張に驚いている。私がアメリカの交渉担当なら、そう言ってTHAADを配備する。いまの中国は交渉が得意そうに見えて、かなり下手だ。対話を促すというなら、北朝鮮との6か国協議をセットアップしてみせればいい。それができるチャネルも能力もないのだろう。中国が本気なら、北朝鮮を制止することさえできた。それができる兆しさえない。
対話をしたいと言っているが、北朝鮮が求めているのは対話でも交渉でもない。譲歩だ。インテリジェンスでは、明らかにロシアにさえ及ばない。南シナ海でしていることと、この主張の矛盾は誰が見ても笑える。

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