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2478.報道比較2016.1.6

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夜明けは必ず来る。ただし望む人にだけ。新しい年を望んでいる人が少ないのだろうか?夜明けらしい話題が見えない。

人民網日本語版
「供給側の構造改革」に関する7つの質問 権威筋が今の経済を読み解く (2016.1.5)

昨年末に開催された中央経済政策会議で、第13次五カ年計画(2016~2020)の初年である今年の経済活動についての全体計画が策定され、「供給側の構造改革」に力を入れ、経済の持続的かつ健全な発展を推進することが強調された。本誌はこのほど権威筋に独占インタビューし、「供給側の構造改革」について詳しく解説してもらった。
(1)「供給側の構造改革」の政策に含まれている意味とは?〜〜供給側の構造改革には、明確な理念とはっきりとした構想があり、具体的な任務も存在する。確固として、大胆かつ着実に、正確に事を進め、決して後戻りしてはならない。需要を引き締めるのではなく、需要と供給の両側での取り組みが必要となる。
(2)なぜ今「供給側の構造改革」が強調されるのか?ーー現在の情勢において、国民経済が短期間にV字回復を実現するのは不可能であり、L字型の成長段階を経ることになるだろう。中長期の経済問題を解決するには、従来のケインズ主義の処方箋では限りがある。構造改革こそが根本的なやり方だ
(3)供給側の構造改革は、経済発展の新常態をけん引する重要な革新となる。各活動の重点はどのように変化するのだろうか?ーー経済発展に関しては、発展の質と効率の向上をより重視する。経済成長の安定化に関しては、供給側の構造改革をより重視する。など
(4)供給側の構造改革を推進するうえで、いかにしてマクロ経済政策の全体的構想を正しく把握すべきか
(5)供給側の構造改革の重点任務とは?ーー生産能力の消化、在庫の消化、デレバレッジ、コスト削減、弱い部分の補完という5つの重点任務を完成させるには、継続的に力を入れ続けるという不屈の粘り強さが必要であると同時に、全力で成果を出すという堅忍不抜の気概も必要だ
(6)供給側の構造改革により、社会にある程度の衝撃がもたらされると懸念する声もあるが、社会はこれに耐えられるのか?
(7)供給側の構造改革の成果をどのように確保するのか?ーー干渉を排除し、わき目を振らず、中国の特色ある社会主義政治経済学をしっかり学び、しっかり運用し、いくつかの重要原則を着実に把握し、供給側の構造改革の相乗効果を形成する。第一に、社会生産力の解放、発展を堅持する。第二に、社会主義市場経済改革の方向性を堅持する。第三に、各方面の積極性を引き続き動員するーーとしている。

今日の中で、もっとも前向き。他の話題が、どれも後ろ向きで困る。
言っている事は極めて正しいと思う。供給側を改革するとは、不良債権、不良在庫、時代遅れになるような工場、産業、設備、余剰在庫を捨てると理解している。これを政治主導で中国が実行すると覚悟を決めたのなら、気になるのは実現可能性だけだ。株価が揺れただけで慌て、逮捕者が出て、取引のルールが変わる国に、本当に工場を潰し、いらないコンクリートを捨て、価値があると思っていた株を紙くずにし、まだ使える在庫をゴミにする勇気があるのだろうか?疑わしいとは言わない。こんなウルトラCを政治ができるのは中国ぐらいだ。アメリカでさえできないだろう。日本は10年経っても勇気を出せなかった。ぜひ、中国の潔さを見せて欲しい。

毎日新聞・社説
2016年を考える 人口減少と経済 タブーにも「挑戦」の時

2000~13年の経済成長率を、日米で比較したものだ。国内総生産(GDP)そのものの伸び率ではなく、働き手世代(15~64歳)1人あたりで計算した成長率を比べると、米国の約11%に対し、日本は20%超もあった。国際決済銀行の報告書などで紹介されている。生産活動を担う現役世代一人一人のパフォーマンスは、米国をはるかにしのいでいたことになる。にもかかわらず、日本全体が伸び悩んだ背景には、この世代の数の急減があった。00年以降の13年、15~64歳の人口は米国で12・9%増加したが、日本では8・5%も減少した。長年タブー視されてきた「政策としての外国人の受け入れ」という選択肢も視野に入れる時ではないか、としている。

毎日が引用したデータから明らかなのは「日本の生産性は向上している。高齢者が足を引っ張っている」ということになるだろう。だが、高齢者は悪ではない。彼らがこのベースを作ったのであり、彼らがこれ以上働くことを前提にするのも、彼らの受益を否定するのもおかしい。
シンプルな選択肢は、ふたつになるだろう。
若年層を増やす。これには毎日の言うとおり、国内出生で賄うのは不可能だろう。開国して、外国人を受け入れ、成長を維持する。
もうひとつは、高齢化の成すがまま、得た国富はすべて使い尽くし、人口が収縮した国家としてやり直す。テロとは距離を置けた、日本文化が根付いた、平穏なままの国にはなるだろう。ただ、経済的なゆたさかは消える。
さて、どちらに?この判断なら、極めてロジカルで、国家を二分する議論になるだろう。また答えを出せないのではないか?

朝日新聞・社説
サウジとイラン 中東安定に向け和解を

サウジとイランの反目の歴史は長い。サウジはイスラム教の多数派スンニ派の盟主を自認する一方、イランは少数派シーア派を代表する大国である。今回の発端は、街頭デモを主導した罪でサウジがシーア派指導者を死刑にしたことだ。イラン国内で怒った群衆が、サウジ公館を壊し、放火などをした。サウジは断交を宣言し、バーレーンやスーダンも同調した。もともとサウジとイランは、地域の覇権をめぐってあつれきを強めてきた。その節目はやはりイラク戦争だった。イラクの政権がスンニ派からシーア派に移って以降、イランの影響力が大きく伸び、サウジの警戒心は増大した。こうした問題があらわになった背景には、中東での米国の影響力の衰えがある。かねて米国との緊密な関係を誇っていたサウジは、米国が近年イランと対話を進め、核開発をめぐる合意を結んだことで、いっそうの焦りと不満を募らせていた。ロシアが仲介の意向を示してはいるが、ここは国際社会が一致して対処する態勢を固めるべきだ。米欧とロシアは国連安保理などで協調行動を論議すべきだろう。そうした作業を、日本を含む国際社会も支えたい、としている。

相変わらずの空虚な理想論だ。1日を費やした中東への主張がこれでは話にならない。
せめて、これくらいの知識をベースに話して欲しい。日本語で読める記事だ。

スンニ派とシーア派、5つの重要な違い by Wall Street Journal

サウジとイランの関係緊迫化、背景に国内要因-IS利する側面も by Wall Street Journal

朝日は「スンニ派とシーア派」が宗教的な思想の違いだと理解しているだろうか?Wall Street Journalを参考にすれば、日本では天台宗と真言宗より大きな違いに見える。これらが国を分断し、指導者を輩出している。揉めないはずがない。簡単に「国際社会も支えたい」と言える話ではない。
さらにWall Street Journalのもうひとつの記事は、背後にある原油安、サウジアラビアの不安定な状況を示唆している。さらに紙面が許すなら、Wall Street Journalは、アメリカの思惑、ロシアの思惑さえ語れただろう。アメリカはもはや中東に興味がない。過去に国境線を欧米が引いてしまったことさえ後悔しているだろう。おとなしくしてくれればいい。それが現実だろう。ロシアは、中東を金づるに、同志に、と巧みに利用しようとしている。原油価格をいっしょに引き上げたいと思っているし、武器を売るにはトラブルは歓迎、国際社会で欧米に対抗するためには味方としての親睦を狙っている。
他紙が未だに中東と距離を置きたい理由は判るが、メディアとしてそれは許されないはずだ。無関心は最大の罪。それが社会の常だ。ならば、せめて解説とともに冷静な意見が欲しい。朝日や産経が描くような保守的な思考こそが、今の中東の紛争の原因でもある。思考は固め過ぎないことだ。

日本経済新聞・社説
日本経済 生き残りの条件 IT感度を高め飛躍のエンジンに

電子情報技術産業協会はIT機器やサービスを含む電子情報産業の世界生産額が、2016年に327兆円になると予測する。10年前に比べ5割多い。担い手は大企業ばかりではない。さまざまなアイデアを持つ起業家が新規参入する動きが広がっている。しかし、この成長分野で日本の存在感は薄れ気味だ。日本企業による電子情報産業の生産額は16年に43兆円と10年前より1割強減る見通しという。日本はこの流れを断ち、巻き返しに踏み出さなければならない。めざす方向ははっきりしている。政府は「世界最先端IT国家」を目標に掲げる。あらゆるものをインターネットに接続する技術や人工知能などをテコに、新製品やサービスを生み、雇用を創出していく戦略を描く。ITは自動車や金融などあらゆる産業に革新をもたらす。スピード感を持ってITを生かせない企業はグローバル競争で埋没してしまう。そうした認識を持ち、行動を起こす。日本経済を前に進める重要な条件だ、としている。

ITサイドにいる人間の進言として言いたい。かけ声でソフトウェアが動くなら、精一杯叫んでくれ。描くだけでサービスができないのは、他のビジネスといっしょだ。なんとなく旧世代がITを使えない理由が判ってきた。ITは、機械以上に「なんとかしてくれ」が通用しない。判らないと使えない。学ぶ意志がない人が、どんどん取り残される。感度か…まずいなあ…たぶん判ってないだろうなあ、という印象の社説だ。まずは「すでに10年は遅れている」からはじめた方がいいと思う。エンジンどころか、自転車にさえなっていない。チェーンが外れたままなのだから。自分の足で歩いている感覚を持ったITを使えるようになって、補助輪を外してからはじめた方がいいのではないだろうか?いまの業務で使っている日本人の言うITは、そのレベルだ。

Wall Street Journal
オバマ米大統領、銃規制強化策を発表-身元調査を厳格化 (2016.1.6)

オバマ米大統領は5日、銃購入者の身元調査を厳格化する新たな銃規制強化策を発表した。銃犯罪の減少を目指し、大統領権限を行使する。オバマ大統領は合衆国憲法修正第2条に反することなく銃犯罪を減らす道はあると主張し、これまで難航してきた問題への対処を急ぐため米議会での審議を回避する手段を講じた。大統領はホワイトハウスでの会見で、今回の措置が銃の大量没収につながる恐れはないとし、「国民の銃を取り上げようとする陰謀ではない」と語った。ただ、今回の措置は踏み込んだものではなく、銃規制支持者が求めた幅広い規制改革には程遠い内容だ。また、主要部分は施行が困難のように見受けられる。中心となるのは銃販売業者の枠の拡大だ。展示会やインターネットなど販売経路にかかわらず、より多くの販売業者に免許取得と購入者の身元調査を義務付ける。免許取得が必要となる販売数量の基準は設けず、個人で販売しているかなども検討される、としている。

発表の場では涙を見せて主張したと聞くが、この記事から見ると、遅きに失した、効果のない策にしか見えない。オバマ氏でもレームダックになるのか、と失望した。「大統領のうちにやれることはやっておこう」程度の感覚では、何の効果もないだろう。文化への挑戦、価値観への挑戦と思えるほど、銃への取り組みは難題のはずだ。残念だが、手がけるには実績も人気も低過ぎる。信頼がなければ、文化や価値観など変えられるはずがない。今のオバマ氏は大統領だが、それに値する信頼は足りな過ぎる。

Financial Times
2016年を決定付ける政治的ショック (2016.1.5)

2014年の初めに、筆者の知る識者でロシアがクリミアを併合するとか、ISISと呼ばれるジハード(聖戦)主義者集団がイラク第2の都市モスルを制圧すると予想している人は誰もいなかった。また、2015年の初めに、多くの人がこの年に100万人以上の難民がドイツに到着すると予想したり、米国でのドナルド・トランプ氏の信じ難い台頭を予見したりしていたという記憶はない。これらはすべて、2016年の最も重要な地政学的な出来事もやはり、識者と政治家がまだ話題にしていない何かであることを示唆している。2016年の突然のサプライズを探すのに最適な場所は、中国かもしれない。習近平国家主席の反腐敗運動は、中国屈指の有力者や富豪を何人かのみ込んでいる。軍幹部や中国の治安当局トップ、億万長者、最高経営責任者(CEO)、テレビのパーソナリティーなどだ。中国政治の落ち着いた外観の下で、国民から、または反腐敗運動に脅かされている集団の一部から反発が生じる可能性が確実に高まっている。今年欧州で起き得る大きな断絶は、英国が社会通念を覆し、国民投票で欧州連合(EU)離脱を決める事態だろう、としている。

今回のFinancial Timesの悲観論には、私は与したくない。理由はシンプルに、根拠がまったくない悲観だからだ。それを衝動や断絶と呼ぶのは簡単だが、こういう悲観には私がいつも勇気づけられる一言を言いたい。「人が想像する以上の悪夢は起きない」。
私は現実を考える時、かなりネガティブな想像をする。それを最悪のシナリオとするために。そこに近づかないようにする対処を考える。今回のFinancial Timesの悲観は、ただの妄想だ。そして、それを避けるための提案もない。これではヨーロッパは永遠に停滞から逃れることはできないだろう。夜明けは必ず来る。ただし望む人にだけ。

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