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2468.報道比較2015.12.27

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自由。それは、どこに?年末に重いことを考えさせられるほど乱れている。

朝日新聞・社説
高浜原発 再稼働に反対する

関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を禁じた福井地裁の仮処分決定が取り消された。関電は来月下旬にも再稼働に踏み切る見込みだ。だが、司法判断の直前に完了した地元・福井県の同意手続きには問題が多い。このまま再稼働へ進むことには反対だ。福井県には廃炉が決まったものも含めて15基の原子炉が集中する。西川一誠知事は同意にあたって五つの条件を掲げ、国と関電に責任の明確化を迫った。福島第一原発事故後、原発再稼働に世論は一貫して慎重だ。西川氏は「国民理解の促進」を国に強く求め、安倍首相から「全国各地で説明会を開く」との言質をとった。西川氏は、条件がすべて満たされたとの認識を示した。だがこれらの約束がどれほど内実を伴っているかは疑問だ。安倍首相は「原発の重要性に国民理解が得られるよう説明していく」と述べた。それならば「地元」の範囲についても方向性を示すべきではないか、としている。

いま一度、話題にしたことはありがたい。だが、論理武装が弱い。原発反対派に見える傾向だ。ヒステリックで感情的な主張、「あるべき」という理想論に終始している。日本国内の原発の危険は除去もされていないし、管理能力はまったくアップしていない、そして責任の所在も未だ不明確にも関わらず、だ。政治の責任を追求している状況ではない。冷静に危機を列挙すれば、電力会社、政治、自治体のいずれも言葉に窮するだろう。それでも再稼働してしまうのは、反対派のやり方があまりに稚拙だからだ。前回の裁判が裁判長の感情に左右されたように片付けられてしまった。政府に強力なスピーカーがいるとも思えないのだが、何にここまで手間取っているのか?野党もメディアも能力不足だ。

毎日新聞・社説
ゆうちょ限度額 政治の思惑で動かすな

ゆうちょ銀行への預け入れ限度額が、現行の1000万円から1300万円に引き上げられることになった。かんぽ生命保険の加入限度額も1300万円から2000万円に上がる。自民党の引き上げ提言を受け、政府の郵政民営化委員会が意見をまとめた。政令改正を経て来年4月から実施される見通しだ。一般の銀行にはない限度額がゆうちょ銀に設定されているのは、国が大株主であるためだ。「暗黙の政府保証がある」とみなされ、預け先として他の金融機関より優位に立つ可能性がある。ではなぜ今、25年ぶり(かんぽ生命は30年ぶり)の引き上げなのか。全国に張りめぐらせた約2万4000カ所の郵便局は自民党の重要な集票マシンだ。ゆうちょ銀の窓口となる郵便局は、預かる金額が増えるほど、ゆうちょ銀から受け取る手数料が増える。来年の参院選を視野に入れた、郵便局優遇策と受け取られても仕方がない、としている。

ゆうちょを政府保証で安心と思う人は、もはやいないのではないだろうか?年金世代ならあり得るのだろうか?そうやって国家を信じて預金が消えたり、負ける戦争をいつまでもつづけられたりしたのだが。盲目的に信じることは、国家にもメディアにももはやない神話だ。自民党が集票を理由にこんな行動に出たのなら、野党は批判に使えばいい。全体に、50年以上前の価値観、自民党と同様の低いレベルの主張だ。

日本経済新聞・社説
文科省は国立大をどこに持っていくのか

文部科学省の大学行政をめぐって、国立大の間にこんな不安が広がっている。たしかにこの1年、同省が矢継ぎ早に示した方針には疑念が少なくない。文科省は国立大をどこに持っていくのか。大学関係者からの批判がとりわけ強いのは、全国の国立大にあてた6月の通知だ。文科省は教員養成系学部や人文社会科学系学部について「組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組む」よう求めた。不用意に「廃止」にまで言及した通知に、「文系つぶし」だという反発が巻き起こったのは当然だろう。経団連も「産業界はそうしたことを求めてはいない」と突き放している。同省は来年度から国立大を「世界トップ水準を目指す」「特定の分野で拠点となる」「人材育成や研究で地域に貢献する」――の3つの類型に分け、その枠ごとに取り組みを評価して補助金を傾斜配分する仕組みも導入する。これについても効果より弊害が大きくならないか、疑問が残る。文科省は教育・研究の中身に口を出して大学を萎縮させるのは慎み、もっと金を出せる仕組みづくりに注力すべきである、としている。

国の態度には呆れる。これではやがて公立の小中学校同様、大学も市立が公立を圧倒するだろう。競争とは作為を持って行われるものではない。国家が描く戦略に合致させるとは、こんな呆れる要請ではない。どんな未来にするかのグランド・デザインさえ描けないで「一億総活躍」という国家が、特定の分野などと道をつけるのは無理だろう。
大学側も、少しは反省すべきだろう。補助金依存から脱皮するための経済モデルを大学自身も持つべきだ。だからカネを絞られると声を出せなくなる。学業を放り出してビジネスや就職に傾注するから批判される。何事も「バランス」だ。そのバランス感覚が、行政も大学もあまりに粗末な答えしか出せていない。

読売新聞・社説
防衛費5兆円 同盟強化に役立つ装備調達に

政府の2016年度予算案で防衛費は4年連続で増え、過去最高の5兆541億円となった。4月の新たな日米防衛協力指針(ガイドライン)の決定や、9月の安全保障関連法の成立後、最初の予算編成だ。日米同盟を強化する安倍政権の意思を明確に示せたのではないか。集団的自衛権の行使の限定容認による米艦防護任務もにらみ、弾道ミサイル防衛対応型のイージス艦1隻の建造費を盛り込んだ。米軍機支援も念頭に、新型空中給油機KC46Aを1機導入する。10月には、防衛装備庁が発足した。従来の内部部局や陸海空3自衛隊による縦割りを排し、一元的に装備調達を担う組織だ。限りある予算を有効活用するには、装備調達の優先順位を決め、無駄な支出は徹底的に省く努力が不可欠だ。3自衛隊の予算配分の抜本的見直しも避けられまい。日米両政府は、16年度から5年間の在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)について年平均1893億円とすることで合意した。今年度とほぼ同水準だ。米軍はアジア重視のリバランス(再均衡)政策に基づき、最新鋭のイージス艦などの日本への重点配備を進めている。日本の抑止力を高めることは歓迎したい、としている。

隠していればいいのに、余計なことを。大きな声で社説で言うのは、アメリカへのアピールだろうか?事前にアメリから要請があったのだろう。新しい安保法制はアメリカに利益誘導するためと明らかになったようだ。

Wall Street Journal
米石油大手、2016年の原油一段安に備え操業費削減へ (2015.12.26)

米石油大手各社が既にスリム化した2016年の操業予算をさらに削減する。来年も原油・ガス価格が低迷すると予想していることが背景だ。コノコフィリップス や マラソン・オイル など石油大手8社は来年、原油価格が1バレル=100ドル(約1万2000円)を上回っていた14年と比較すると、各社合計で210億ドルも支出を削減する。米国指標原油価格はここに来て当時と比べ60%下落して38ドルとなっている。天然ガス価格の下落も原油価格の急落と同程度に米石油各社に痛手となっている。S&PキャピタルIQの集計データによると、こうした下落によるしわ寄せは各社の最新の7-9月期決算で600億ドルを超える減損処理という形で表れている。その大きな要因の一部は天然ガス価格で過去1年間に51%近く下落した。原油価格の46%安を上回る下落率だ。エネルギー産業の専門家によると、一連の動きは各社が原油・ガス価格が来年も低迷することを予想し、より経費のかかる地域やこれまで掘削していない場所での掘削する計画を見直している可能性があるという、としている。

賢明な会社なら、変動する評価額に甘い見通しは使わない。アメリカのオイル産業も、今は堅実な事業をしているようだ。少なくともOPECよりは冷静にマーケットを見ている。オイル価格が上昇した時、投資するとしたらアメリカだ。このマーケットの苦しさを、誰より理解している。

人民網日本語版
米国はダブルスタンダードを放棄すべき (2015.12.25)

中国が年内にテロリズム対策法を可決する可能性があることについて、米国務省報道官は22日「強い関心」を表明し、言論の自由を制限するものだと非難したうえ、同法が在中情報企業に中国側への技術支持を要求していることが、米国の対中貿易・投資に影響を与えるとした。米国は長年「言論の自由」を標榜しているが、2001年に「対テロ戦争」を始めて以来、米政府は立法及び公民に自制を求めることを通じて言論の自由において多く制限した。米側もテロ対策と人権擁護との間でバランスが必要だが、米国の法執行機関は法にのっとったテロ対策面で手を緩めず、そのやり方は結局は多くの民衆の理解と支持を得てきた。なぜ米国がテロ思想の拡散を制限するのは言論の自由の侵害ではなく、中国がテロ対策法を施行するのが言論の自由の制限になるのか?これは明らかなダブルスタンダードではないか?中国側が在中企業にテロ対策への協力を求めることの何が不当なのか?中国の法律は中国企業、外国企業を含む全ての関係企業に適用される。テロ活動の防止・調査への協力は社会の安全・安定にプラスであり、こうした企業の正常で安全な経営にもプラスだ。中国は企業に協力を求めるが、その合法的な経営を保障すると約束している。したがって、米側は中国の意図をむやみに推測する必要はなく、ましてやむやみに非難するべきではない、としている

情報統制に関してのアメリカ政府の態度は不誠実だ。これはアメリカ国民、アメリカ企業を含め、世界中が認める。NSAもCIAもFBIも、情報収集ではいつも叩かれている。中国がそこを叩くのは正しい。だが、大いなる差異がアメリカと中国の国家には存在する。アメリカでは、国家に抵抗して批判し、協力しないことが許される。Appleは未だに政府にこの件では協力していない。個人も情報提供を拒否する権利を持っている。もしそれと同じことを中国でしたら?操業停止、逮捕、監禁、収監…違うだろうか?そこが自由な国と、独裁国家主義との違いだ。アメリカには大いなるダブル・スタンダードが存在する。大統領と議会が違う意見で争うこともある。国家に個人が争って逃げることだってある。スノーデン氏のように。中国では、マーケットで国家にそぐわない取引をしただけで逮捕だ。言論の自由以前に、自由そのものが中国にはない。自由に関して中国が他人を嗤える日は、国家が態度を変えるまで、長い時間がかかるだろう。

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