ORIZUME - オリズメ

2392.報道比較2015.10.17

2392.報道比較2015.10.17 はコメントを受け付けていません。

働かなくなったなあ。日本人は。休みが多いのは構わないが、生産性も低く、意思決定もできない。ツボはずれている。結果はいつまでも出ない。これじゃあジリ貧も当然だろう。

産経新聞・社説
臨時国会「見送り」 国民への説明を怠るのか

政府・与党が秋の臨時国会の召集を見送る考えだという。日本の経済、社会に大きな影響を与える環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が大筋合意にこぎつけた。内閣の顔ぶれも大幅に変わった。国会を通じて国民に説明すべき内容はいくらでもある。「召集の必要性は感じない」と口にする政権の鈍感さにはあきれる。議会制民主主義のもと、国会議員は国民の代表である。国政の重要案件について、政府に疑問点をただし、建設的な討論をする重責を担っている。政府には、国会で説明を尽くす義務がある。それは国民への説明でもある。召集しなければ党首討論も今年はもう開かれない。議題は山積している。政府はたった数日間、予算委員会を「閉会中審査」として開き、お茶を濁すつもりとも聞く。質疑や批判に堪えられない仕事をしていると、認めるようなものではないか、としている。

この話題を書いたのは産経だけとは、政治好きと思っていた新聞の価値観に失望する。どんな価値基準で社説を書いているのか。今の政権に感じる違和感を新聞はまったく共有していない。民主党時代よりもひどい政治になっているのに、メディアがワークしていない。日銀の異常な緩和で世の中がうまくいっているように見えているだけだ。何ひとつ前に進まないどころか、財政はさらに悪化している。だが、問題意識も危機感も以前より鈍っている。この危うさは最大級だ。

日本経済新聞・社説
中国は海の緊張緩和へ具体的な行動を

中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の国防相らによる非公式会議が北京で開かれた。南シナ海での中国の一方的な岩礁埋め立てに関係国が反発し、危機が続いている。中国に強く自制を促したい。中国は、周辺国と領有権を争う南沙(英語名スプラトリー)諸島で造成した人工島から12カイリ(約22キロ)を領海と主張している。軍事利用も可能な構造物の建設も続いている。カーター米国防長官は先に「航行の自由」確保へ米軍は世界のあらゆる場所で活動するとしたうえで、「南シナ海は例外ではなく、今後も例外にならない」と強調した。人工島から12カイリ以内での米艦艇の活動もためらわない構えだ。米・オーストラリア外務・防衛閣僚協議後の記者会見での発言だけに情勢は緊迫している。中国は緊張緩和へ具体的な行動を取るべきだ。米中が衝突すれば、ASEAN諸国や日本、世界経済にも甚大な影響が出るのは間違いない、としている。

これも日本が注目すべき話題だが、産経や読売の中国敵視の主張程度しか見当たらない。極度の緊張に身構えておいたほうがいい。この結果が、集団的自衛権、東シナ海の運命、アメリカと中国が描く日本との関係の未来…様々な試金石になる。いつもの「想定外」では済まない状況だ。
今回、もっとも注目すべきはアメリカが本当に動くか、それを中国が試させるか、だ。アメリカの意志を確認したいかは中国に委ねられている。本気でアメリカにも今と同様の主張をする気なのか。それが国際社会で審議された時に、どれだけ中国に不利な結果になるのか。そうしないためにはどういう戦略で中国が動くつもりなのか。アメリカはその意志を見るために中国に迫ったようだ。訪米後に早速両者が牽制し合っている。首脳会談はかなりぼんやりしたことしか話せなかったと見るべきだろう。まだまだ両国の溝は大きい。

人民網日本語版
中国が受け入れる留学生の数が米国、英国に次いで世界3位に (2015.10.16)

中国の総合国力が向上し、文化の求心力、反映力が日に日に増すにつれ、中国に留学する外国人も増えている。最新統計によると、中国はフランスを抜き、米国、英国に次いで受け入れる留学生が世界で3番目に多い国になっている。2014年には、受け入れる留学生の数が初期の数十人から37万7千人に増加。留学生の国籍も、最初の東欧の社会主義国家3カ国から、203の国や地域にまで増加した。留学生を受け入れる大学も、清華大学や北京大学などの数校から、775の大学、科学研究所などにまで増えた。経済のグローバル化が進み、中国が少しずつ世界に溶け込むにつれ、中国に来た留学生が「種」のように、卒業して帰国後に、自国で活躍するだけでなく、中華文化を持ちかえってそれを「撒いて」くれている。そして、中国と各国の相互理解が深まるだけでなく、中国の国際的イメージや世界に対する影響力も向上している、としている。

セオリーどおりの展開。経済の次は教育。日本がたどり着けなかった大国への道を中国は着実に進めている。この道のりを10年以上つづけられれば、中国は確実にアメリカに肩を並べる。価値観から中国を支援する人が世界中に登場することになる。もし日本が歴史で自らを正しいと言いたかったなら、こういう道のりを歩まなければ不可能だ。中国は本気のようだ。この挑戦で、必ずどこかで今の政治が抱える矛盾と対峙することになる。習氏はその答えまで準備しているだろうか?おそらく、それは次のリーダーが担う課題だろう。それを知って習氏が今のパワー・ゲームを行っているなら、習氏はかなりの戦略家だ。

Wall Street Journal
ミサイル防衛、韓国が選ぶべき道 (2015.10.16)

北朝鮮は5年以内に最大100発の核爆弾を保有する可能性があり、既に、米国まで到達可能なミサイルに弾頭を搭載する能力も有している可能性がある。これが北朝鮮の核能力に関する最新の見方であり、韓国の朴槿恵大統領が16日にホワイトハウスを訪問する際、この問題がオバマ大統領との協議の中心になるとみられる。米韓両国がこうした状況に何らかの手を打てるのはいいことだ。それには地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」が期待できる。強力なレーダーと最新の迎撃機能を備える米国製THAADによって、米韓両軍は最大射程200キロの範囲でミサイルの迎撃が可能になる。現在、朝鮮半島周辺に配備されている地対空誘導弾パトリオットで対応できる約35キロとは段違いだ。情報筋の一部には、北朝鮮が次に核実験もしくはミサイル試射を行うまで、朴大統領はTHAADの配備について決断しないのではないかとの見方もある。ただ、北朝鮮からの挑発的行為や、ましてや中国政府による容認を待たずに、システムのアップグレードを発表するほうが方向性としてはいい。中国と北朝鮮に対しては、民主主義諸国には防衛のための技術力と道徳に基づく意志があることを今一度喚起するのが得策だろう、としている。

朴氏はずっとアメリカと中国の板挟みから抜け出せない。この意思決定が就任してからずっと韓国を迷走させている原因だというのに。二者択一ではないという発想が見えない限り、答えは出ないだろう。残念だが、もう世界は待っていない。答えを出せない人と判断して次の時代へ移ってしまった。日本のように深慮もせずにアメリカに寄り添うよりはいい気もするが…

朝日新聞・社説
企業の税逃れ 対策の実行が問われる

世界を舞台に活動する大企業は各国の税制の違いをついて節税を徹底している。この問題にどう向き合うか。先進国が中心の経済協力開発機構(OECD)の加盟国に、中国やインドなど新興国も加わって、行動計画がまとまった。例えば▽音楽や書籍が国境を超えて売買される電子商取引の普及に合わせて、サービスを提供する事業者の所在地に着目する従来の原則にとらわれず、顧客がいるところで消費税を課す▽大企業のグループ内取引に関して、融資に伴う利子や配当、特許料の支払いという名目で低税率国に設けた子会社に利益をためることを防ぐ、といった内容だ。国際的な税制の取り決めは二国間の租税条約の積み重ねが基本だが、その数は世界で3500に及ぶ。税逃れの防止へ新たに1本の協定を作り、それに沿って租税条約を改めていくことで対応を早めるのが狙いだ。11月から始まる協議を着実に前進させていく必要がある。日本の経団連など各国の経済界は、事務負担の増加などを理由に抵抗したようだ。しかし、自らの活動に納税者の理解を得ることは大切な課題のはずだ。しっかり協力してほしい、としている。

この話題で気になったのは、世界の税制協議に日本の大企業の経済団体は手間の増加で抵抗する点だ。軽減税率でも同じ言い訳を聞いた。ただでさえ生産性が低い経団連は、どんな事務処理をしているのだろうか?体質として、よほど無駄で前時代的な働き方をしているのではないだろうか。まさか世界でこの言い訳をするのが日本の大企業だけ?他の国は法を研究して最大限の節税をしているというのに?これが今の日本のレベル。残念だ。

毎日新聞・社説
傾きマンション 不安解消へ検査を急げ

問題になっているのは、三井不動産レジデンシャルが事業主のマンションだ。孫請けとして、旭化成建材が建物を支えるくいを打ちこむ工事を請け負った。だが、くいの一部が固い地盤まで届いていなかった。そのためマンションが傾いた。同社は、くい打ちの際に作成する地盤調査のデータ偽装を認めた。マンション建設を全国で展開する伝統のブランドは大きく傷ついた。今回の問題では、渡り廊下の結合部のずれについて当初、東日本大震災の影響を示唆して住民の不信感を募らせた。信頼回復のためにも、今後の誠意ある対応が不可欠だ。一方、横浜市は、建築基準法違反を視野に調査する。同市では別の大型マンションが傾いたことが判明し、市は昨年是正勧告した。今回も、問題の所在を行政の立場から点検し、再発防止に役立ててもらいたい。今回のマンション自体の完工は2007年だが、不正を生んでしまうような土壌が今あるとすれば見過ごせない。まずは事業主が目を光らせ、施工の監理を強化してほしい、としている。

昨日も書いたが、もう日本国内に調べずに存在する信頼はなくなった。これからは調査業に需要が集まるのではないだろうか。ソーシャルでの信頼が、これでさらに増すことになる。第三者、消費者にどれだけの発言を誘発させるか、ポジティブに見られているかが大きな価値に変わる。ますますネットに依存度が高まる。発想の古い企業体質は、ここでもさらに停滞を招くだろう。

読売新聞・社説
日本が国連安全保障理事会の非常任理事国に選出された。193加盟国で最多の11回目だ。任期は来年1月から2年間となる。国連外交は、日米同盟とともに日本外交の主要な柱だ。安倍政権が掲げる「積極的平和主義」の具体化にも、国連との協調が欠かせない。2010年以来の安保理への復帰は、時宜を得たものだ。米国に次ぐ、国連予算の10%強の分担金に見合う影響力を確保するためにも、日本は常任理事国入りに粘り強く挑戦したい。国連改革は、第2次大戦の結果を踏まえた国際秩序を変更する歴史的試みだけに、困難を伴う。2005年の失敗を教訓に、米国やアフリカとの協調関係を再構築しつつ、安保理改革に前向きな勢力を結集することが大切である、としている。

読売が描くような票集め、予算負担とのバランスといった目で見ている限り、日本が常任理事国になれることは永遠にない。常任理事国に求められるのは、結局は信念であり、信頼だ。経済力を取り戻すという約束に30年取り組んでも答えが出ない。リーダーが変わるたびに過去の歴史への認識が変わる。こんな能力では、到底仲間入りはできない。条件が整えばなれるものではない。能力の有無がまずは必要だろう。考え方が間違っている。

Comments are closed.