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1872.シティバンク日本撤退?Good decisionの予感。

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ウィキペディアでシティバンク、エヌ・エイのページを見ながら、さて、自分は、どれくらいこの銀行と付き合ってきたのだろう…と考えていた。

Citibank

手元に、いつも持ち歩いている「CitiPhone Directory」と書いてある送られてきたカードがある。「1997年現在」と書かれている。使った回数は一度だけ。リーマンショックだったか、ユーロ危機だったか。その時にユーロ預金をどうするか悩んで、コールセンターに問い合わせた記憶がある。
素人の私よりもうろたえているオペレーターに「ああ、ここにおカネを預けておくわけにはいかないな」と思って「いいです。自分でやります」と言って以降、インターネット・バンキングのお世話にはなっているものの、それ以外は月に一度送られてくるステートメントだけのお付き合い。最近は、すっかり疎遠になってしまった。

口座を開いたのは、1992-93年くらいだろうか?あまりに円高がすごかったこと。日本の預金はホントに利息が付かないと呆れていたこと。それに、15:00に窓口が閉まり、夜にはATMも使えなくなる日本の銀行に不便を感じていた時期。インターネットはまだなかった。マルチマネー口座。外貨預金。24時間利用可能。シティバンクの触れ込みは、魅力的だった。

そして、言葉どおりに外貨預金はそれなりの運用実績を見せてくれた。今でも、外貨の定期預金はいくつか残っている。しっかり金利を生んで、この先、円安にでもなってくれれば、さらにおいしい楽しさを含みながら。

だが、海外で使うニーズは、それほどなかった。クレジットカードがあれば、何でもできるのに、わざわざキャッシュをATMから引き出すリスクを海外で負う気はしない。
その後、外貨預金は各社がサービスをはじめた。最初はシティのサービスが勝っていた。だが、ネットバンキングがはじまった頃、シティより良いサービスが目立ちはじめた。
ソニー銀行、SBIあたりのネット専業銀行の方が、明らかに良いレートで外貨を替えた。投資信託が活況になり、FXが一般化した頃、もう外貨預金は魅力を失っていた。

何度も行政指導を受け、その度に支店長のおわびのレターが届く。最初はチャレンジャーとしての意志を買っていたが、サービスの劣化も目立ちはじめると、ブランド・バリューは感じなくなっていた。オンライン・バンキングでは明らかに劣勢。手数料でもサービスでも、もう魅力は失われている。別のプレーヤーがやった方が良いサービスをできそうな潮時に見える。

シティにとって、日本の金融マーケットはおいしかっただろうか?800兆とも1000兆とも言われる日本の金融資産。どれだけ取り込むことができただろうか?浮かれるレベルのビジネスにはならなかったことが見て取れる。日本を甘く見るなとは思わないが、金融のリテラシーが低いわりに飽きっぽく、その割にはサービスの質にはうるさい消費者は、かなりやりにくかったのではないだろうか?保険ではAIGが笑いが止まらないようだが、ここもやがて思い知るだろう。

私は、グローバルの金融リテラシーの基礎は、シティバンクに育ててもらった気がする。口座には維持手数料がかかって当然ということ。通帳など何の意味もないということ。おカネは貯めておいても殖えない。働かせてこそ殖える、ということを。感謝の気持ちでいっぱいだ。他の日本の銀行が、私に何かを教えてくれたことは、一度もない。

次のプレーヤーが、さらに日本の金融を育ててくれることを期待している。

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