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1798.報道比較2014.6.21

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少し時間をいただいた。申し訳ない。韓国との従軍慰安婦に関しての検証結果を政府が発表した。韓国に強硬な姿勢を示していた人たちは、現実を知ったことだろう。

朝日新聞・社説
慰安婦検証―問題解決の原点に返れ

慰安婦問題をめぐる1993年の河野洋平官房長官談話について、政府はきのう、作成過程などの検証結果を国会に示した。談話の文言をめぐって日韓両政府間でかなり細かなやりとりがあり、一部は韓国側の意向を受け入れたが、日本政府の独自の調査に基づいてつくった。最終的には韓国側と意見が一致した――。そんな概要である。安倍首相はかつて、慰安婦への謝罪と反省を表明した河野談話の見直しを主張していた。だが、国際社会からの強い反発もあって、河野談話を見直さないとの方針に転じた。もう談話に疑義をはさむのはやめるべきだ。報告書は、河野談話やその後の「アジア女性基金」について、韓国政府が一定の評価をしていたことも明らかにした。韓国にすれば、日本側から秘密にしようと持ちかけられていたことである。それなのに了承もなく、一方的に公表されるのは信義に反することになる。日韓両政府に、互いをなじり合う余裕はない。河野談話をめぐって「負の連鎖」を繰り返すことなく、今度こそ問題解決の原点に返るべきだ、としている。

産経新聞・社説
「河野談話」検証 やはり見直しが必要だ 国会への招致で核心ただせ

慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の「河野洋平官房長官談話」について、政府の有識者による検証結果が公表された。強制性を裏付ける証拠のないまま、韓国の修正要求を入れ作成された過程が政府の公式の検証で明らかにされた意味は重い。検証では、唯一の根拠とされた元慰安婦16人の聞き取り調査がまとまる前にほぼ談話がつくられ、聞き取りは事実の究明より「儀式」として行われたことが明らかにされた。事実に目をつぶり、政治決着を急いだ談話の虚構性が一層明確になり、その信頼性が、根本から崩れた。韓国では、検証結果公表前から激しい反発があった。発表と合わせるように、島根県の竹島沖の日本の領海を含む海域で射撃訓練を強行する暴挙にも出た。都合が悪いことに対し、力による挑発をしても日韓関係の改善や問題解決にはならない。相手の意向を踏まえ、謝罪を重ねる外交姿勢は国益を害し、国際的にも信用されない。根拠が崩れた河野談話という負の遺産をなくし、事実を発信していかねば、過去の問題が蒸し返され、新たな謝罪要求を生むばかりだ、としている。

読売新聞・社説
河野談話検証 外交的配慮が事実に優先した

有識者による政府の検討会が、元慰安婦への「おわびと反省」を表明した1993年8月の河野談話の作成過程を検証した報告書をまとめた。韓国側が「韓国国民から評価を受け得るものでなければならない」と談話の修正を求めるなど、日韓両政府が緊密に表現を調整した実態が明らかになった。焦点の慰安婦募集の強制性について、談話は「甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた」としている。韓国側の求めで、日本政府は元慰安婦16人の聞き取り調査を行ったが、調査終了前に政府内で原案が作成されていたという。事実関係よりも政治的妥協と外交的配慮を優先したのは明らかだ。極めて問題の多い“日韓合作”の談話と言えよう。河野談話が起点となり、日本が慰安婦を強制連行したかのような誤解が世界中に広がっている。米国では昨年、グレンデール市に慰安婦像が設置され、韓国系米国人による反日運動が展開された。談話の見直しは、いずれ避けられないのではないか、としている。

まだ産経や読売は見直しを求めているようだが、アメリカとの関係に亀裂が入ることや、国際社会の反対を押し切ってまで韓国と争う価値がどこまであるのか。現実を見れば、結果はこの程度に落ち着く。何のために見直しているのかさえ、徐々に判らなくなってきていたことだろう。いま、韓国に敵対心を抱いている人は、何のために、何が理由でそういう感情を持っているのか、判っているのだろうか?真実を正す?売られた喧嘩だから?どちらにしても、それで何が得られるというのだろう?そろそろ安倍氏も気づいたということではないか。やがて、中国でも似たような方針に転換されることだろう。となると…集団的自衛権や憲法改正は何のために?

毎日新聞・社説
集団安全保障 首相の発言と矛盾する

集団的自衛権などを巡る与党協議で、自民党が国連の集団安全保障での武力行使にも自衛隊が参加できるようにすべきだと提案した。憲法解釈変更に基づく新たな自衛権発動の3要件案を集団安全保障にも適用するという。必要最小限度の自衛権の行使を認める憲法9条から逸脱しており、乱暴で唐突な議論だ。自民党の提案は、安倍晋三首相が意欲を示すシーレーン(海上交通路)での戦闘中の機雷掃海を集団的自衛権だけでなく、集団安全保障としてもできるようにするのが狙いだ。首相は5月15日の記者会見で、集団安全保障への参加について「自衛隊が武力行使を目的として湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことは、これからも決してない」と否定した。機雷掃海を認めれば、湾岸戦争のような戦闘に加わることになり、首相発言と明らかに矛盾する。自民党の一部には、集団安全保障への参加にこだわりがある。自民党の提案は「うまくいけばもうけもの」の行き当たりばったりのやり方に見える。憲法を扱う態度として誠実さに欠ける、としている。

小泉氏の時より政党内の統制が取れていない。あの当時は自民党内の反発を「抵抗勢力」と位置づけ、党内の敵対関係は明らかだった。今回は…民主党に近い。党内の意見集約がコントロールできていない印象を受ける。これでは、安倍氏の支持率が瓦解した時、自民党は今の民主党と同様に破滅に向かう。国民がもっとも不幸だ。本当に選べない。こういう時に、もし集団的自衛権の憲法解釈を柔軟にさせたり、国民投票を過半数に変えていたら…私は恐ろしい。やはり、もうひとつ大きな野党ができない限り、賛成できない。

Wall Street Journal
世界の電力に占める再生可能エネルギー発電の比率は22% (2014.6.20)

今月上旬に発行された自然エネルギー世界白書2014年版によると、2013年の世界の発電量全体に占める再生可能エネルギーの比率は推定22.1%に上った。この比率は、世界中で各国がクリーンな代替エネルギーに資金や資源を投入するなか、今後も上昇するとみられている。米国では、再生可能エネルギーに対する年間投資額と再生可能エネルギーによる発電量で中国に次ぐ2位につけているものの、電力全体に占める再生可能エネルギー発電の比率は13%と、世界平均の22.1%を下回っている。これは米国の電力や資源の消費量が大きいためだ。発電の大半を再生可能資源に頼るオーストリア、コスタリカなどが全体の平均を引き上げた。国際的機関「21世紀のための自然エネルギー政策ネットワーク(REN21)」がまとめた今回のリポートによると、再生可能エネルギーに占める水力発電の比率は16.4%、太陽光・風力を含む代替エネルギー発電は5.7%だった。REN21によると、「発電に占める再生可能エネルギーの比率は国によって大きく異なる」ほか、「資源の入手状況もあるが、何よりも政治的選択が大きい」という、としている。

Financial Times
フランスが原子力発電に上限設定 (2014.6.19)

フランスは原子力に対する高い依存度を大幅に下げることを目指し、原発の発電能力に上限を設定する。社会党政権が18日に明らかにした「エネルギー転換法」はフランソワ・オランド大統領の選挙公約の1つを改めて打ち出したもので、現在は先進国最高の約75%に上るフランスの総発電量に占める原子力の割合を2025年までに50%に引き下げるという内容だ。原子力への依存は、フランスが他の再生可能資源を開発するのが比較的遅かったことを意味する。非原子力の再生可能エネルギー生産は全体の15%を占めるが、その大半は水力と木材に由来するものだ。再生可能エネルギー生産の主な原動力は洋上風力発電設備の増強だ。現状では、洋上風力発電は2020年までに原発4基分に相当する3000MWを生産する予定になっている。政府はまた、南仏の豊富な太陽光にもかかわらず近隣諸国の開発に後れを取っている太陽光発電も増やす計画だ。同法の下では、フランスのすべての原子炉を運転するフランス電力公社(EDF)が原発の発電能力目標を達成する方法について提言する責任を負う。「我々は国が定めた目標とEDFの利益の間で公正なバランスを見いださなければならない」とロワイヤル氏は述べた、としている。

原発を再稼働するか否かで結論が出ないまま瞑想している間に、世界はどんどんエネルギー政策を転換している。20%を超える再生可能エネルギーという数字に、驚いた人も多いのではないだろうか?そしてこの発電への投資額の1位が中国、2位がアメリカであることに。さらにフランスが原子力への依存度を下げようとしていることに。
考えるとは答えを出すことを言う。決められないのは悩むという。悩んでいる間に、他国はすでにイノベーションと投資をつづけている。水の国と言える日本で、水力発電さえ見直されない理由はなんだろう?原発が止まって時に話題になった揚水発電はどこへいったのだろう?考えることに使うえネルギーの優先順位が違う。

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