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1760.WWDC 14総括

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現地に行けなかっただけ、冷静に見られました。
コンテンツのアップデートも早くて、翌日にはしっかり資料も映像もアップされているし、ストリーミングもここまでキレイな映像で届くのなら…行かなくていいかも。
10万円くらいの参加費が、LABへのコンタクトと現地の空気を知るためだけなら…精査が必要なレベルです。
それくらい、充実したコンテンツでした。
現地に入っちゃうと、ネット環境が出張先なので、どうしても細くなっちゃうんですよね。
会場はすごく早い回線なので、そのためだけに会場にいる時間が延びたりしていたので、それを比較すると、今年の方が快適でした。
さて、総括です。
  
  

OpenにむかいつつあるApple

前述のWWDCのコンテンツ、セッションのビデオもプレゼンテーションも、一般公開状態ですべて閲覧可能です。

WWDCVideo

去年までは、しっかりガードされている情報でした。企業秘密なので当然ですし、新OSはまだ開発途中で、未定のものも多い。そんな中で、このプレゼンテーションの中身を公開するというのは…えらく情報に気前よくなったな、と感じます。
WWDCはお祭りにして、Developer Conferenceよりも、最新の、公開できる範囲の情報を提供する場所に位置づけを変更か?とも思ったんですが…いえ。内容は昨年同様、地味なところから、考察まで、濃く考えられた情報です。
これを新製品の発表前に見せていいということは、なかなかの驚きですし、情報の扱いに厳しいAppleにしては、大きな変化です。
Developer NDAの扱いが変わった、との情報もあり、秘密の考え方が、今までとは変わりはじめた気がします。
私としては、すごくうれしい。

ただ、Developerにオープンということと、技術を広く公開することとは、まったく意味が違う。
最新のベータ・ソフトウェアにはDeveloperの登録が必要なようですが、この秋に出る新製品の開発者向け情報を一般にも公開するというのは…不思議です。公開する方が、秘密よりメリットがあるからそうしているわけで、どこにメリットを見出したのか、Appleの価値観の変化に注目です。
  
  

電話は制した。次の市場へ

これが、一番の理由だと思います。
シェアの話や、利益や株価の話は別として、Apple自身が自分で考えるゴール設定において、おそらくモバイル、コンピューティングのシフトの大事なステップは勝利できた、と判断していると思います。
iPodから、iPhone、iPadへ。そのストーリーは、そろそろ完結に向かった印象を受けました。
得られた8億台という実績から、ビジネスとしてはPCを売りたい。だから連係を強める。
新たな市場へ。もっとモバイルへ、もっと快適なコンピューティングへ。
何もかもオープンにできるということは、Appleが次に秘密にしたいことは本当に大きいかもしれません。

ホームという混沌とした無法地帯に、ハブとして君臨する

いまのAppleは、もっとも近い場所にいるかもしれません。ソフトウェアだけのMifrosoftでは無理でした。
GEや、日本の家電もルールは定義できそうもない。
電話会社やケーブルテレビでは役不足です。
Googleにも、おそらく難しい。なぜ?怖いからです。覗き見をされることが。
ハードウェアを作り、通信を知り、快適な生活の共になり、広告と断絶されていなければ、ホームには入れません。
このプレーヤーになれそうな人は、案外少ない。
なぜ、決済や広告を手がけないのか?理由は快く信じてもらえるプレーヤーでいることかもしれません。
だからこそ、マップの失敗は痛かったでしょうね。
クルマへの一歩が大きく後退してしまった。
Siriが狙った市場は明らかにモビリティでした。
Appleが市場を勝負する前に落とすのを見たのは、久しぶりです。

ヘルスケアに、消費者側から

ウェアラブルには、絶対に進出したいでしょう。
エレクトロニクス、コミュニケーション、コンピューティング、ネットワーク、モバイル…アップルが弱いと言われているのはネットワークくらいです。
ヘルスケアは、全人類のニーズ。ウェアラブルに、もっともマッチする領域です。
その情報の特性から、プライバシーのコントロールが非常に大切です。
Touch IDを昨年入れた時から、このツールがヘルスケアかファイナンスに進むための布石ということを予想できた人は多かったはずです。
だから必死でSquareやPayPalはシェアを狙ったんでしょうが…どうやら間に合いませんでしたね。
ヘルスケアにはプレーヤーさえ出てこなかった。
製薬会社同士が足並みを揃えるには、1年では短すぎるようです。
ハードウェアを作って、安全性を理解させて、シンプルな運用に乗せる。誰にもストレスを感じさせない。
これをスムーズにやれるのは、Appleくらいではないでしょうか。
簡単にやっているように見えて、すっごい交渉と、努力と、挫折があるのでしょう。

テレビ?

これは…どうでしょう?テレビを見ない私でさえ、Appleがつくるなら期待したいですが。
最近、触ってもいないのでコメントしにくいです。
なぜ触らなくなったのか?ネットに漬かり切ってしまったのが半分、テレビがつまらなくなったのが半分です。
もう一度、テレビの楽しさをAppleが教えてくれるなら、よろこんで。
  
  
誰もが噂をしはじめて、機は熟してます。
iPodの時、iPhoneの時にそっくりですね。
iOSも、Legacyの存在になりつつあるのかもしれません。
  
  

iOS8

iOS 8で、ようやくUIからUXへの進化がはじまる

iOS 7の登場とともに目指すコンセプトは、1年で到達できるものではありませんでした。
見栄えを変えただけではない。新しいモバイルのために、いまやる。と挑戦したのが、iOS 7で登場した新しいUIです。
たしかに。いろんなところに、その思想は見えます。
なるべく通信が途切れてもいいように、電力を使わないように、ダウンロードしなくていいように、どんなデバイスでも動くように…といった部分で。
ですが、あまりに進化が激しかったせいで、iOS 7では過去の資産の化粧直ししかできませんでした。
(おそらく昨年のWWDCの時に、できてませんでしたよね?まともに動くiOS 7は。たぶん間に合わなかった。)
ホントなら、メールはどうやればもっと快適なのか、ブラウザはどうあるべきか、電話はどうあるべきか…全部やりたかったんでしょうが、できたのは時計のアイコンの秒針が動くくらい。それくらい全部つくり直してました。

ここからようやく、少しずつその進化を体験していけるんではないでしょうか。
見栄えがフラット、という部分を越えて、エクスペリエンスでの「Wow!」を。
  
  
Appleがキーノートで最初に見せたビデオのように、コードが世界を変えるチャンスを、Appleはさらに提供してくれるでしょう。
「Write the Code. Change the World.」
まさに、そのメッセージどおりのWWDCだったように思います。

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